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10m離れた場所から確認できる

 一つ目に紹介するのは、NECの技術です。同社は構造物の表面を撮影した映像をもとにして、その内部の異状を計測、推定できる世界初の技術を開発しています。既にウレタン系の材料などを用いて、その技術の有用性は確認済み。コンクリート構造の道路橋をはじめ、インフラの点検・診断への応用を目指しています。

 足場などの設置が不要なので、構造物の打音検査を実施する場合に比べて、10分の1程度のコストで内部の異状を把握できる見通しです。NECでは、この技術を低コストで内部異状を検出するための技術と位置付けています。単位当たりのインフラ点検に必要なコストを削減できれば、その分、点検できるインフラの量が増やせます。

NECでは、開発した技術を低コストで内部異状を把握するツールに位置付けようとしている(資料:NEC)
NECでは、開発した技術を低コストで内部異状を把握するツールに位置付けようとしている(資料:NEC)
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 同社が開発した技術では、2m角の範囲について、カメラを静止させて動画で撮影します。カメラは10m程度まで離せます。構造物に車両などの荷重が加わる条件下において、1秒程度撮影して、その映像を解析するのです。

 映像から割り出せるのは、ひび割れや空洞、剥離といった現象です。自動車の荷重などが構造物にもたらす振動を表面の動きとして捉え、周囲の動きなどと比べて異状を検出します。

 新たに開発した技術では、カメラの画素数の約100倍に相当する解像度で被写体の動きを捕捉。実用においては、10m離れた地点から10マイクロメートルの動きをリアルタイムに把握できる見込みです。