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閉庁時の情報取得が容易に

 住民にインフラを監視してもらう仕組みの本格導入に当たって、市はシステム開発と5年間の運用をまとめた業務の入札を実施。その結果、千葉システムコンサルタント(千葉市)が約5400万円で落札しました。同社は、セールスフォース・ドットコムのプラットフォームを利用してシステムを構築しています。

 類似の取り組みは、愛知県半田市などでもスタートしています。半田市の場合、「マイレポはんだ」と称する異状通報システムの実証実験を2回にわたって実施したうえで、この仕組みに有用性があると市が判断。14年10月に本格運用を始めました。「FixMyStreet Japan」と呼ぶアプリを活用しています。

 比較的短期間で本格導入に至ったのは、従来の電話などによる通報には様々な課題があったからです。位置や状態などの確認に手間取り、対応に時間を要した点は千葉市のケースと同じです。

 加えて、異状などを通報できる時間帯にも問題がありました。役所の通常の業務時間は平日の夕方まで。そのため、防犯灯の異状など夜でなければ分からない不具合は、住民が気付いたタイミングでの通報が難しかったのです。

 インターネットを介したスマートフォンによる通報であれば、通報時間は昼夜を問いません。市民の協力を得て、市が13年度に行った実証試験では、スマートフォンなどによる通報は閉庁時間帯が多いという結果になりました。その割合は全体の7割弱を占め、本格運用後も同様の傾向にあります。

「マイレポはんだ」への投稿の状況。本格運用後の2014年10月から15年5月までの集計結果。N=179(資料:愛知県半田市)
「マイレポはんだ」への投稿の状況。本格運用後の2014年10月から15年5月までの集計結果。N=179(資料:愛知県半田市)
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 他方、電話などによる通報が大幅に減ったというわけではないといいます。はっきりとしたデータがあるわけではないものの、スマートフォンを使いこなす若い世代が新たな情報提供者となり、勤務時間以外などに情報を寄せるようになったと考えられます。