ハンプ設置を進めやすく
物理的な障害物を道路上に設ければ、通行車両などが事故を起こした際に、物理的デバイスの存在が原因だと主張されるリスクがあります。
加えて、自動車がハンプを速いスピードで通過すれば、大きな音や振動が生じます。この影響が大きくなってくれば、近隣住民の反発を生み、設置に対する理解を得にくくなってしまうのです。
こうした事故や騒音などのリスクも踏まえ、生活道路の安全性を改善できる物理的デバイスに対して、自治体などから技術的な裏付けとなる基準の整備を求める声が上がっていました。
冒頭のような国によるお墨付きができたことで、自治体などはハンプや狭さく部といったツールを使いながら、事故リスクの高い生活道路の安全対策を進めやすくなります。
基準のなかでも、特に細かい仕様が決められたのがハンプです。国内外の多様な知見から、特定の構造において自動車の速度を下げる効果が十分に確認されていたことが影響しています。