PR

 国土交通省は2016年度から、土木施設の詳細設計業務で受注者に「赤黄チェック」と呼ぶ方法の照査を義務付ける。3月14日付で改定した土木設計業務等共通仕様書に、赤黄チェックの原則実施を盛り込んだ。土木施設の設計不具合で大きな割合を占める図面作成ミスの防止を目指す。

赤黄チェックを施した設計計算書。設計図も同様にチェックする(資料:国土交通省)
赤黄チェックを施した設計計算書。設計図も同様にチェックする(資料:国土交通省)
[画像のクリックで拡大表示]

 赤黄チェックとは、各設計図書の整合性を照査する際に、担当者が数値などの誤りを赤字で修正するだけでなく、正しいことを確認した箇所にも黄色のマーカーでチェックを入れるなどして、照査済みであることを「見える化」する手法だ。

 改定した土木設計業務等共通仕様書では、全案件の詳細設計業務で原則として受注者が赤黄チェックによる照査を行うこととしている。マーカーの使い分け方など照査方法の詳細は定めていない。赤黄チェックの跡が残った設計図書などの資料を発注者に提出する必要は無いが、照査報告などの際に提示する。

ミスは減るが負担は増える

 国交省は13年度、一部の詳細設計業務で赤黄チェックの義務付けを試行して、成果を検証。15年8月に開いた「調査・設計等分野における品質確保に関する懇談会」で試行の成果を公表した。図面作成ミスなどの設計の不具合を減らす効果が認められた一方で、受注者側からは作業時間の増大への対策を求める声も上がったことを明らかにした。

 国交省は赤黄チェック義務付けによる作業量の増大を考慮して、16年度から詳細設計照査歩掛かりを改定する。例えば、河川構造物の設計では、担当技術者の中の中堅に位置する「技師B」の歩掛かり(人・日)を約3.7%増の64.8に、その下の「技師C」の歩掛かりを約6.2%増の39.3にそれぞれ引き上げる。この時の発表資料で赤黄チェックの具体的な進め方の例を提示した。