PR
関連キーワード

コンパクト+ネットワーク対流促進型国土国土形成計画

 国土交通省は2016年3月、全国8地方圏ごとに約10年間の国土づくりの戦略を定める広域地方計画を改定した。いずれも人口減少や少子高齢化に備え、都市機能の集約と交通網の整備を一体的に進める「コンパクト+(プラス)ネットワーク」を推進。地域間で人や物が双方向で行き交う対流促進型国土の形成を目指す。企業誘致や観光などで、自治体間の連携した取り組みが加速しそうだ。

 国交省は14年7月、2050年を見据えた国土づくりの考え方を示す「国土のグランドデザイン2050」を公表。これを踏まえ、政府は15年8月に新たな国土形成計画(全国計画)を閣議決定した。広域地方計画は、全国計画の地方版に当たる。各地域の国交省地方整備局や自治体、経済団体などから成る広域地方計画協議会が改定作業を進めてきた。

 例えば、首都圏広域地方計画では、東京一極集中の是正と首都圏の国際競争力の強化を両立させるため、新幹線などの鉄道網や高速道路網などの交通ネットワークを活用して、首都圏全域で対流を促進する(図1)。

図1 ■ 首都圏広域地方計画の主なプロジェクト(PJ)
図1 ■ 首都圏広域地方計画の主なプロジェクト(PJ)
国土交通省の資料をもとに日経コンストラクションが作成
[画像のクリックで拡大表示]

 この「対流型首都圏」のモデルとなるのが北関東地域だ。茨城、栃木、群馬の3県にまたがる北関東自動車道の整備に伴い、茨城港へのアクセスが向上した内陸部では北米向け自動車生産が拡大。さらに、常磐道、東北道、関越道、上信越道が北関東自動車道で横断的につながったことから、工場立地も活発化している。こうしたエリアで、次世代産業を育成し、新たな産業集積を図る。

 全国8地方圏では今後、広域地方計画協議会を中心に、国交省が16年3月に決定した社会資本整備重点計画(地方計画)と連携しながら、広域地方計画を推進する。社会資本整備重点計画では、広域地方計画に示す地方圏の将来像の実現に向け、社会資本の整備を重点的に進める。計画期間は約5年間。政府が15年9月に閣議決定した第4次社会資本整備重点計画(全国計画)を受けて、北海道と沖縄県を加えた全国10ブロックが地方計画を作成している。