PR
写真1■ 東京・江東区清澄の隅田川沿いに建つホテル2階部分に、この4月にオープンした水辺のオープンスペース「かわてらす」。東京都の社会実験制度を活用して河川敷地内に整備(写真:安川 千秋)
写真1■ 東京・江東区清澄の隅田川沿いに建つホテル2階部分に、この4月にオープンした水辺のオープンスペース「かわてらす」。東京都の社会実験制度を活用して河川敷地内に整備(写真:安川 千秋)
[画像のクリックで拡大表示]
写真2■ かわてらすは清洲橋の下流側に位置する。2階レストラン側にテラス席を寄せて、川を眺める人のための通路スペースを川側に確保。暑さ対策として白い仮設テントを設置した(写真:安川 千秋)
写真2■ かわてらすは清洲橋の下流側に位置する。2階レストラン側にテラス席を寄せて、川を眺める人のための通路スペースを川側に確保。暑さ対策として白い仮設テントを設置した(写真:安川 千秋)
[画像のクリックで拡大表示]

民間力を活用して水辺の価値を高める

 隅田川に張り出したデッキに上がると、気持の良い川風が吹き抜けた。目前には川の景色が広がり、すぐ背後からはレストランでお酒をたしなむ客の声が心地よく響く――。

 東京・江東区にこの4月、水辺空間を楽しめる新たな「かわてらす」が誕生した(写真1、2)。オフィスビルをホテルにリノベーションしたLYURO(リュウロ)東京清澄THE SHARE HOTELS(ザ シェア ホテルズ)の付随施設で、ホテル2階のレストランと接続する。かわてらすとは、夏の風物詩として京都の鴨川べりなどで見かける川床(かわゆか)の、いわば東京版だ。

 都は水辺空間ににぎわいを創出することを目的に、「かわてらす社会実験」を実施している。民間事業者による河川敷地への川床の設置を、期間限定で許可するものだ。隅田川と日本橋川の一部区間が対象で、今回は4事例目となる(下の囲み記事参照)。

[河川空間のオープン化] 計4店舗でかわてらすが実現

 国の河川敷地占用許可準則(以下、準則)の改正を背景に、東京都が民間事業者による河川敷地の活用を初めて実現したのは2013年。隅田川沿いでオープンカフェ2店舗が営業を開始した。さらに13年からは、隅田川と日本橋川の一部区間に隣接した飲食店事業者を対象に、かわてらす社会実験を募集してきた。

 14年には日本橋川沿いのレストラン「日本橋室町豊年萬福(ほうねんまんぷく)」、16年には隅田川沿いのフレンチレストラン「Nabeno-Ism(ナベノ-イズム)」と居酒屋「ボン花火」がかわてらすを開設。豊年萬福は2年間の社会実験を終えた。現在、日本橋川を管理する中央区が準則の特例措置を適用したうえで、1年ごとに設置期間を更新している。

日本橋川沿いで営業するレストラン「日本橋室町豊年萬福」のかわてらす。社会実験の制度適用第1号となった(写真:東京都)
日本橋川沿いで営業するレストラン「日本橋室町豊年萬福」のかわてらす。社会実験の制度適用第1号となった(写真:東京都)
[画像のクリックで拡大表示]

 隅田川を管理する都の建設局河川部の冨澤房雄低地対策専門課長は、「現在進めている3事例の社会実験の結果を踏まえ、特例措置を適用するなどして河川敷地の活用を図り、河川におけるにぎわいを創出していく」と話している。