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 飛島建設は北斗工業(神奈川県横須賀市)、大栄工機(滋賀県長浜市)と共同で、光で覆工コンクリートの打設高さを即時に判断する「スターライトセンサシステム」を開発した。

 コンクリートの有無を判別するのに使うのが、移動式型枠(セントル)表面に埋め込んだ非常に安価な照度センサーとLED照明だ。LED照明が発光し、防水シートで跳ね返った反射光を照度センサーが感知する。コンクリートが打設されて光が遮られると、その変化を検知する仕組みだ(図1)。

図1■「スターライトセンサシステム」の仕組み
図1■「スターライトセンサシステム」の仕組み
(資料:飛島建設)
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 覆工コンクリートは、セントルに複数箇所設けている検査窓から圧送して打設する。打ち込みの進捗に応じてポンプの筒先の位置を変えなければならない。左右・前後の打ち上がり高さが違いすぎるとセントルに大きな圧力や偏圧が作用するので、打設高さを管理することが品質面で不可欠だった。

 これまでは作業員が近くの検査窓に頭を突っ込んで、打設高さを目視確認するのが一般的だった。狭い空間での作業は、作業員を苦しめていた。一方、圧力センサーや静電容量センサーによる判別方法はあったが、センサー自体が高価で、一部にしか設置できなかった。

 開発したシステムでは打設高さの目視確認の手間を省けるほか、打ち継ぎ、打ち重ね時間もデータ化できる。これまで覆工コンクリートでは、部位ごとの打設時間までは記録していなかった。竣工後の維持管理などで参考になる。

 飛島建設は国土交通省中国地方整備局が発注した「長門俵山道路大寧寺第3トンネル北工事」で、開発したシステムを採用している。打設高さはシステム画面上に色で表示し、視覚的に把握できる(図2)。吐出量や油圧力、温度なども同時に表示することが可能だ。現場では、大型ディスプレーで常時表示。クラウドを介して遠隔地でも確認できる。

図2■システム管理画面の表示例
図2■システム管理画面の表示例
青色部が覆工コンクリート。画面の右側にはコンクリートポンプ車から送られる情報を表示する(資料:飛島建設)
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 将来的には型枠バイブレーターと連動させ、中流動コンクリートなどによる締め固めの完全自動化も視野に入れる。そうなれば、1トンネル現場当たりの作業員は確実に減らせる。開発したシステムは、他社への販売も検討している。