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AI(人工知能)で課題を解決したくても、何から手を付けていいか分からない人も多いだろう。このパートでは八千代エンジニヤリングの事例に沿って、開発の流れとポイントを見ていく。先行する企業では、どんな人物が、どのようにして開発を進めているのだろうか。

 八千代エンジニヤリングは2016年10月頃から、企業のデータ分析・活用を支援するブレインパッド(東京都港区)とともに、河川の護岸コンクリートを対象とした劣化検出システムの開発を進めている(図1)。

図1 ■ 護岸の損傷を自動で検出するシステム
図1 ■ 護岸の損傷を自動で検出するシステム
コンクリートのひび割れを赤色で示した(資料:八千代エンジニヤリング)
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 ひび割れの位置をディープラーニング(深層学習)で自動検出し、点検の支援に活用するのが目的。既に人が点検するのと遜色ない精度で検出できることを確認済みだ。今後は対応できる護岸の種類を増やすなど、本格的なサービス化に向けて、さらに開発を進める。

 AIの活用を思い立ち、開発を担当してきたのは、八千代エンジニヤリング技術推進本部の天方匡純専門部長(写真1)。以前から統計解析や機械学習に関心があり、勉強を進めるなかで、ある業務に携わったのがきっかけだった。

写真1■ 八千代エンジニヤリング技術推進本部の天方匡純専門部長は、<a href="/atcl/cntncrd/15/170828/112200021/?P=7">PART3 事例総覧</a>で紹介した水力発電ダムの流入量予測も手掛けている(写真:日経コンストラクション)
写真1■ 八千代エンジニヤリング技術推進本部の天方匡純専門部長は、PART3 事例総覧で紹介した水力発電ダムの流入量予測も手掛けている(写真:日経コンストラクション)
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 その業務は護岸のひび割れをスケッチし、5年ごとの変化を捉えるという内容だった。「河川の護岸のように延長が長い構造物の劣化状況を人がスケッチするには限界がある。AIで自動化できないか」。そう考えた天方専門部長は、過去に仕事で付き合いがあったブレインパッドがAI開発を手がけていると知り、連絡を取った。