やむを得ぬ転職で巡り合えた社長 匿名希望(66、電気設備工事会社)

 40年を超える土木技術者としての人生で2回の転職を経験した。どちらもやむを得ずしたことだったが、結果として良い結果をもたらした。

 新卒で25年勤めた地元の建設会社が倒産して同業他社に移ったのが初回の転職だ。地元の地方整備局から表彰されるなど、社内だけでなく発注者からの信頼も得られたと思った。しかしある現場での労災事故の責任を取って数年前に退社した。

 すると今度は、現在務めている電気設備工事会社から誘いがきた。畑違いではないかと戸惑ったが、信頼する先輩技術者からの誘いだった。仕事は太陽光発電施設のための測量や造成工事で、土木技術者としての腕を十分に生かすことができた。定年まで勤めて今は契約社員の立場だ。

 この会社で何より素晴らしいのは、全社員とその家族の幸福を追求する姿勢が明確に感じられる社長の物心両面の面倒見の良さ、福利厚生の充実だ。過去に勤めた2社には全く無いことだった。当時はそれでも特に不満は感じなかったが、今の社長を知って、経営者は本来こうあるべきではないかと認識を改めた。

 最近は業績が改善している建設業界だが、この社長ほど社員を大切にする経営者はどれくらいいるだろう。実績があり優秀なベテランの待遇を良くするだけなら誰でもできる。未熟だが将来を担う若手も大切にして根気よく育成することが、各社の社長に求められていると考える。

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