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 技術士は、科学技術に関する高度な知識と応用能力が認められた技術者を認定する国家資格だ。建設部門や上下水道部門、環境部門など20の技術部門に加え、分野を横断して総合的な技術監理を担う技術者を認定する総合技術監理部門の計21部門がある。さらに、建設部門は受験時の選択科目に応じて、「道路」や「鋼構造およびコンクリート」、「施工計画」など11科目に分かれる。

 土木業界にある様々な資格の中でも、技術士は最高位に位置付けられることが多い。例えば、国土交通省の「建設コンサルタント業務等におけるプロポーザル方式および総合評価落札方式の運用ガイドライン」では、配置予定の管理技術者や照査技術者、担当技術者を評価する資格として、技術士は博士と並んで最も高く評価するよう定めている。

19年度から試験内容が変わる

 試験は択一式の筆記による第一次試験と、筆記と口頭を組み合わせた第二次試験の2段階で実施する。

 第一次試験は、学歴や実務経験に関わらず受験が可能。日本技術者教育認定機構(JABEE)の認定を受けた大学の学科などを卒業していれば、一次試験は免除される。第二次試験は、第一次試験の合格後またはJABEE認定の学科を卒業後、建設部門などは4年、総合技術監理部門は7年の実務経験があれば受験できる。

 技術士制度を所管する文部科学省が2017年11月に決定した18年度の技術士試験実施大綱によると、建設部門などの第二次試験の筆記は、17年度までと同様に択一式の必須科目と記述式の選択科目で構成する。試験時間や問題の種類、配点も変わらない。択一式の得点が合格基準に満たない場合、自動的に不合格となる“足切り”も継続する。

 ただし、19年度以降は試験内容が変わりそうだ。

 例えば、選択科目の一部を変更する。上下水道部門は現行の3科目を2科目に統合する。建設部門は11科目で変わらないものの、「道路」などに維持管理を、「施工計画」には建設ICT(情報通信技術)をそれぞれ出題範囲に加える。

 さらに、知識偏重の勉強に陥りがちな必須科目の択一式問題を改め、記述式に切り替わる可能性も高い。技術士本来の複雑な課題を解決する能力を見極めるのが狙いだ。

■ 技術士第二次試験の科目別合格率
部門、科目 16年度 15年度 合格率の対前年度増減
受験者(人) 合格者(人) 合格率(%) 合格率(%)
建設部門全体 13,648 1,786 13.1 11.9 1.2
  土質および基礎 1,144 146 12.8 12.6 0.2
鋼構造およびコンクリート 2,589 292 11.3 10.3 1.0
都市および地方計画 1,006 145 14.4 14.2 0.2
河川、砂防および海岸・海洋 1,972 190 9.6 11.6 -2.0
港湾および空港 417 57 13.7 13.6 0.1
電力土木 97 23 23.7 12.5 11.2
道路 2,481 427 17.2 9.1 8.1
鉄道 548 63 11.5 11.0 0.5
トンネル 489 81 16.6 14.7 1.9
施工計画、施工設備および積算 2,150 264 12.3 14.8 -2.5
建設環境 755 98 13.0 13.4 -0.4
総合技術監理部門 3,147 473 15.0 20.2 ー5.2
■ 技術士第二次試験の概要
認定者/資格創設年 文部科学大臣/1958年
登録者数 10万6323人、うち建設部門は4万8181人(17年3月末時点)
試験受け付け期間 18年4月9日~4月25日
試験日 筆記試験は18年7月15日(総合技術監理部門の必須科目)、7月16日(総合技術監理部門の選択科目と、同部門以外の技術部門)。口頭試験は18年11月~19年1月の期間中の指定された1日
受験料 1万4000円
資格の登録料 6500円
資格の登録免許税 3万円
試験内容 筆記試験は択一式と記述式問題、口頭試験は面接
合格率 建設部門13.1%、総合技術監理部門15.0%(ともに16年度)
問い合わせ先 日本技術士会 試験・登録部
TEL 03-3461-8827
URL http://www.engineer.or.jp