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(4)選択科目III(記述式)

 課題解決能力を問う出題で、2問が出題され、1問を選択して答案用紙3枚に記述する。

 全体的に出題テーマにネタ切れ感がある。どの科目も防災や技術者不足、維持管理といった似通ったテーマでの出題が目立つ。科目ごとに分けて出題する必然性はなさそうな出題も見受けられる。

 図5は「コンクリート」の出題だ。問題IIIは1問しか解答しないので、題意を間違えると致命的だ。この出題では、担い手不足により品質低下が危惧されるので、それと生産性向上を両立する方法を問うている。

図5 ■ 17年度のコンクリートIIIの出題
  1. III-3 近年、建設業界においては、就労者の高齢化や若手入職者の減少等が課題となっている。また、社会資本の大規模更新や震災復興事業が増加しており、生産性向上が求められている。一方で、生産性向上と同時に構造物の品質確保が重要となる。このような観点から以下の各設問に答えよ。
    1. (1)コンクリート構造物の建設において、建設現場の生産性を向上させるために検討すべき項目を多様な観点から記述せよ。
    2. (2)(1)の検討すべき項目のうち、あなたが重要であると考える技術的課題を1つ挙げ、実現可能な解決策を2つ提示し、それぞれの具体的効果を記述せよ。
    3. (3) (2)で提示した2つの解決策について、構造物の品質確保・向上の観点からメリットとデメリットを記述せよ。
  2. III-4 社会インフラの高齢化・老朽化に伴い、その維持管理のための予算や人材の不足が深刻化している。その中で、確実かつ効率的なインフラの維持管理を行うためには、技術開発等のハード面および仕組み作り等のソフト面の双方での対策が求められている。このような状況を背景に、多様な観点から以下の各設問に答えよ。
    1. (1)コンクリート構造物の維持管理を確実かつ効率的に行うため、あなたが重要と考えるハード面の技術的課題を2つ挙げ、それぞれについて実現可能な解決策を1つずつ提示せよ。
    2. (2)コンクリート構造物の維持管理を確実かつ効率的に行うため、あなたが重要と考えるソフト面の技術的課題を2つ挙げ、それぞれについて実現可能な解決策を1つずつ提示せよ。
    3. (3)上記(1)であなたが提示した解決策から1つ、(2)であなたが提示した解決策から1つを選び、それぞれをコンクリート構造物の維持管理に適用した場合の効果および想定されるリスクやデメリットについて記述せよ。

 このテーマはある程度予測でき、準備していた受験者も多かったと思われる。しかし、単純にプレキャスト化では生産性向上は難しいので、生産性革命プロジェクトのトップランナーで実施しているコンクリート部材の標準化が良いだろう。

 IIIでは特に、読み間違えは致命的だ。「品質確保と生産性向上を両立させる」という条件も併せて、問題文をよく読んでほしい。

 なお、総合技術監理部門の傾向と対策については、この連載に関連した情報を紹介するウェブサイトの記事として掲載する予定だ。