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 沖縄県内を走るモノレール「ゆいレール」の浦添市への延伸事業に遅れが生じ、2019年春に予定していた開業時期が同年夏に延期されることになった。用地取得の遅れのほか、県内の人手不足を要因とする入札不調が多発したことなどが響いた。運行を担う第3セクター、沖縄都市モノレールが5月25日に発表した。

建設中の石嶺駅。今年3月撮影(写真:沖縄都市モノレール)
建設中の石嶺駅。今年3月撮影(写真:沖縄都市モノレール)
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■ゆいレール延伸部の位置図
■ゆいレール延伸部の位置図
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 今年3月末までに完了する予定だった軌道桁の架設や連結が、8月までずれ込む見通しだ。その後に、送電設備や通信設備の工事を進めて運行システムの試験を行う。開業には運転士の習熟訓練や、国や県の承認検査なども必要なので、今後の工事が順調に進んでも、開業は早くて19年夏ごろになるという。

 開業延期の一因となったのが、工事の入札不調だ。建設業界の人手不足が深刻化しており、現場に配置する技術者が足りないことから入札への参加を見合わせるケースが多かった。有効求人倍率が全国平均を下回り続けている沖縄でも、人材は観光関連産業などに流れがちで、建設業はより厳しい状況が続いているという。

 不調となった工事は、発注時期や工期を変更して再入札した。例えば、完成時期が集中して技術者の配置が難しくなる年度末の着工を避け、年度をまたいで4月着工に変更した。

進捗率は79%

 今年3月末時点の整備の進捗率は、支柱や軌道桁、駅舎の躯体など「インフラ部」が約87%(以下も事業費ベース)で、券売機や自動改札、通信施設など「インフラ外部」が約59%となっている。全体の進捗率は約79%。

 延期の一因となった用地取得は、17年3月までに終えている。

 03年8月に開業したゆいレールは、那覇空港駅から首里駅までをつなぐ延長13.1kmの路線だ。13年度に首里駅から「てだこ浦西駅」(浦添市前田)までの約4.1kmの延伸事業に着手した。延伸区間の総事業費は525億円。このうち、インフラ部が約380億円で、インフラ外部が約145億円。