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 東日本高速道路会社は、京葉道路の船橋インターチェンジ(IC)─武石IC間で、全体の道幅を変えず上り線側に車線を1本追加する。道路構造令の「特例の特例」を使い、中央分離帯と路肩の幅を縮小して追加車線のスペースを捻出する。今年6月から約2年間にわたって工事を進める。東日本高速が5月28日に発表した。

■車線追加のイメージ
■車線追加のイメージ
東日本高速道路の資料を基に日経コンストラクションが作成
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■付加車線を設置した例
■付加車線を設置した例
京葉道路の穴川東IC―貝塚IC間。上の写真は付加車線設置前、下は設置後(写真:東日本高速道路会社)
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 延長約10kmの船橋IC─武石IC間のうち、車両の流入や交通量などに応じて、合計約5.3kmの範囲に付加車線を設置する。付加車線に必要な幅3.25mは、中央分離帯と上り線の路肩の幅を縮小して確保する。上下線の走行車線と追い越し車線、下り線の路肩の幅はそのままとする。中央分離帯と路肩それぞれの具体的な縮小幅は、関係機関と協議中であることから、まだ公表していない。

 路肩や中央分離帯の幅は、道路構造令で定められている。例えば、交通量が多い平地の自動車専用道路の場合、路肩の幅は2.5m以上とし、地形の制約など特別な理由があれば1.75mまで狭めることができる特例を設けている。渋滞など交通に著しい障害がある場合は、さらに特例の規定値よりも幅を狭くすることができる「特例の特例」も設けている。

他区間でも付加車線

 京葉道路の路肩は、既に道路構造令の特例措置を適用して通常よりも狭くなっている。著しい渋滞を緩和するため、さらに特例として幅を狭くする予定だ。付加車線の設置工事の施工者は大林道路で、契約金額は約61億円。

 全体の幅員を変えずに車線を増やす渋滞対策は、既に他の路線で実施した例がある。中日本高速道路会社は2015年10月、東名高速道路の海老名ジャンクション(JCT)で首都圏中央連絡自動車道(圏央道)に向かう接続道路の車線を2車線に増やした。東日本高速も、16年5月に京葉道路の穴川IC─市川IC間に付加車線を設置している。

 首都圏の渋滞対策については、国土交通省関東地方整備局と高速道路会社、自治体などが12年6月に協議会を設置。主要渋滞箇所として高速道路91カ所、一般道1499カ所を抽出したうえで、地域ごとにワーキンググループ(WG)をつくって具体的な検討を進めるとした。京葉道路は、千葉県の湾岸地域を対象としたWGで対応方針を検討している。