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 JR西日本は、電柱の撤去や設置を安全かつ効率的に行うための技術2つを導入する。1つが熟練者でなくても作業でき、騒音値を夜間工事にも対応できるまでに抑えた「コンクリート柱切断装置」だ。同社のグループ会社である西日本電気システム(大阪市)と、電柱の支線アンカーなどを製造する日本地工(埼玉県川口市)が共同で開発した。

■コンクリート製電柱の切断装置のイメージ
■コンクリート製電柱の切断装置のイメージ
(資料:西日本電気システム)
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 鉄道沿線の電柱の撤去は一般的に、地面を掘って約30cmの深さの位置で、2つの刃先の付いた油圧式ポールクラッシャーや鉄製ハンマーを使って鉄筋コンクリートを破砕。その後、電柱内部の鉄筋をアセチレンガスで切断する。熟練者の技が必要なうえ、エンジン式油圧ポンプなどから出る騒音に苦慮していた。

 新たに開発した装置は、油圧モーターで滑車を高速回転させ、ダイヤモンド砥粒(とりゅう)を埋め込んだワイヤソーを一定時間で反転させて鉄筋コンクリートを切断する。軌陸車(線路と一般道の両方を走行できる車両)などの油圧回路を駆動源とする。

 現場では地面を掘って、装置と電柱をベルトで固定して作動させるだけでよい。作動中は電柱付近に作業員が立ち入らなくて済むため安全に作業できる。総重量は57kgと軽く、かつ3分割できるので、2人で運搬・取り付けが可能だ。

 車両のアイドリング状態で作動できるので、従来93dBだった騒音値は56~78dBにまで抑えられる。特別な防音対策は不要だ。電柱1本の切断にかかる時間は約6分。従来の約3分1程度まで短縮できた。