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 国土交通省は2016年度から、予定価格が3億円以上の直轄工事で土工部分の施工にICT(情報通信技術)を全面的に活用する。マシンコントロールなど従来の情報化施工の導入に加えて、三次元データによる納品を実施する。同省が3月30日に発表した。

 土工事の占める割合にかかわらず、全体の予定価格をもとに対象工事を決める。対象工事では、施工プロセスの各段階でICTの活用を求める。具体的には(1)三次元起工測量、(2)三次元設計データ作成、(3)ICT建設機械(マシンコントロールまたはマシンガイダンスを採用した建機)による施工、(4)三次元出来形管理などの施工管理、(5)三次元データの納品――の五つを実施する。

■ICT活用時と従来型の施工イメージの比較
■ICT活用時と従来型の施工イメージの比較
(資料:国土交通省)
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 情報化施工を導入したこれまでの工事では、三次元データで施工した後、二次元のデータを作成して納品していた。今後は、三次元データで納品することにし、検査に活用する考えだ。

 予定価格が3億円未満の工事は、施工者から提案があればICTを活用する。そのうち、土量が2万m3以上の工事では、総合評価落札方式の入札で加点対象とする。

 ICTの積極的な活用に向け、国交省はICTに対応した積算基準と15の技術基準を作成した。ICT活用に伴う費用は、新たに定めた積算基準に従って計上する。ICT建機の導入で増える経費を追加する一方、省力化に伴って労務費を減額する。効率が上がるので、1日当たりの施工量は増える。

ICTの全面活用に向けた15の新基準(資料:国土交通省)
ICTの全面活用に向けた15の新基準(資料:国土交通省)
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 現状では三次元の設計が普及していないので、ICTを活用した工事に必要な三次元データは、二次元の図面をもとに施工者が作成する。三次元データの作成に要する費用は発注者が負担する。