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 6月1日、アルプス山脈を南北に貫くスイスの「ゴッタルドベーストンネル」が開通する。その長さ57.1km。青函トンネルの53.9kmを抜いて、世界最長の鉄道トンネルとなる。今年12月11日に鉄道の定期運行を始め、アルプス越えの輸送が強化される。

開通するゴッタルドベーストンネルの北側坑口(写真:アルプトランジット・ゴッタルド)
開通するゴッタルドベーストンネルの北側坑口(写真:アルプトランジット・ゴッタルド)
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トンネル内部(写真:アルプトランジット・ゴッタルド)
トンネル内部(写真:アルプトランジット・ゴッタルド)
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 ゴッタルドベーストンネルは、スイスが進めるアルプス縦断鉄道計画の一部だ。最大標高は550m。ウーリ州エルストフェルドとティチーノ州ボディオをできるだけ直線に近く、平坦なルートで結んだ。

 トンネル開通によって、線路の距離が在来線よりも約30km短くなる。直線化したことで鉄道の高速運転も可能になり、旅客列車では最高時速250km、貨物列車は同160kmで走り抜ける。

 さらに、輸送力も高まる。従来のルートでは、標高1150mにある既存トンネルまで山間部の急勾配を上り下りしなければならず、貨物列車の重さは2000t以下に制限されていた。新ルートでは勾配が緩やかになるので、倍の4000tの列車まで走れるようになる。将来的には、1日に最大で65本の旅客列車と260本の貨物列車を運行する計画だ。

ゴッタルドベーストンネルの位置。黒線で示した在来線はカーブがあるうえ、勾配がきつかった(資料:アルプトランジット・ゴッタルド)
ゴッタルドベーストンネルの位置。黒線で示した在来線はカーブがあるうえ、勾配がきつかった(資料:アルプトランジット・ゴッタルド)
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