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 国土交通省は7月29日、熊本地震で崩落した阿蘇大橋(熊本県南阿蘇村)の架け替えで、早く施工できることや地震に対する安全性を考慮して、新橋の形式をプレストレスト・コンクリート(PC)ラーメンに決定した。長年親しまれてきた旧橋の「アーチ形式」は採用されなかった。

阿蘇大橋架け替え後のPC3径間連続ラーメン箱桁橋のイメージ。写真の奥側に旧阿蘇大橋が架かっていた(資料:国土交通省)
阿蘇大橋架け替え後のPC3径間連続ラーメン箱桁橋のイメージ。写真の奥側に旧阿蘇大橋が架かっていた(資料:国土交通省)
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 阿蘇大橋の落橋を受けて、国道325号は約1.2kmが通行止めになっている。国交省は「国道325号ルート・構造に関する技術検討会」(委員長:日野伸一・九州大学副学長)を設置して、架け替えの位置や橋梁形式を検討してきた。7月5日に開いた第2回検討会では、旧橋が架かっていた黒川を南へ600m下った位置に、新橋を架けることが決まっていた。
(関連記事:阿蘇大橋、600m南で架け替え 橋長3倍に

 7月29日の第3回検討会で新たに決まったのが、新橋の橋梁形式だ。同じ黒川に架かる長さ276mの阿蘇長陽大橋と同じ形式のPC3径間連続ラーメン箱桁とする。橋梁の長さは350mほどの予定だ。国道57号との接続部については、盛り土と橋梁形式のどちらにするかを今後、検討する。

阿蘇大橋の架け替え位置(資料:国土交通省)
阿蘇大橋の架け替え位置(資料:国土交通省)
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