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 建設業は「3K」(汚い、きつい、危険)の業界だと一般社会でよくいわれる。実際には現場の整頓や安全対策の強化に努める動きも盛んだが、ネガティブなイメージは一度定着すると容易には払拭されないようだ。

『彼女がその名を知らない鳥たち』予告編

 公開中の映画『彼女がその名を知らない鳥たち』(白石和彌監督)で、主役の阿部サダヲは身なりの汚さや身だしなみの悪さなどでヒロイン(蒼井優)に嫌われるキャラクターを演じていると知った。「もしかしたら」とある予感を抱いて映画館へ足を運んだ。

 *以下、映画『彼女がその名を知らない鳥たち』の内容に関する記述が含まれています。

 映画が始まって間もなく、阿部の演じる佐野陣治は建設会社勤務の技能者だと分かり、やはりそうかと苦笑した。見た目の汚いキャラクターの職業には3Kといわれる業種がふさわしいだろうという予想が的中した。

 ヒロインの北原十和子(蒼井)を巡って3人の男が登場する。起業家と思われる黒崎俊一(竹野内豊)、百貨店店員の水島真(松坂桃李)と陣治だ。黒崎と水島の容姿がいかにもそれらしくあか抜けて小ぎれいであるために、陣治の汚さは一層際立って見えた。これでまた建設業への入職者が減るだろうかと、いささか気になった。