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なぜ中高年で受験するのか


■土木技術者のコンクリート診断士の保有率と取得希望率(年齢別)
■土木技術者のコンクリート診断士の保有率と取得希望率(年齢別)
日経コンストラクションが読者対象のアンケート調査の結果から作成
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 技術士ではおおむね、年齢が高くなるにつれて保有率が上がり、取得希望率は下がっていくのに対して、コンクリート診断士の保有率と取得希望率の傾向は年齢にほとんど連動していない。取得希望率は何と50歳代で最も高くなる。

 なぜ中高年になっても資格の取得を望み、受験に励む土木技術者が少なからずいるのか。大手の会社に勤務して第一線で活躍する技術者だからといって、資格の取得でも優等生だとは限らない。実務で鍛えた技術力を試験ではうまく発揮できず、たびたび苦杯を喫するうちに年配になっていく技術者もいる。

 彼らの奮闘ぶりは、日経コンストラクション2017年2月13日号の特集記事「諦めない資格取得」で紹介する予定だ。

 何回も不合格になったからというよりは、そもそも受験を始めた年齢が高めだった技術者もいるだろう。2001年創設でまだ歴史が浅いコンクリート診断士では、このパターンの該当者も多いと思われる。既存のコンクリート構造物の維持管理や補修に深く関わるこの資格は近年、インフラ老朽化問題の深刻化に伴って注目度が高まっている。

 土木構造物は社会の仕組みや時代の流れの中で大きな役割を担っている。したがって土木技術者は、社会情勢や時代の変化の影響でこれまでにない能力を求められれば、何歳であろうとも、その能力に対応した資格を取らざるを得ない場合があるのだと思う。

 社会情勢や時代の変化の影響は、一級土木施工管理技士にさえも及んでいるようだ。本来は多くの土木技術者にとって最初に取得する登竜門のような資格で、若いうちに取るのが当然というイメージがある。