PR

建築実務者に求められる「想像力」

 過去の教訓を生かすのは簡単なことではない。求められるのは予測を超えた事態への想像力だ。そのためには、過去の災害事例を自分のことのように考えることが必要だ。建物の地震災害の死角は未知の領域にだけにあるのではない。過去の記録ですでに書かれていることが大半を占めると言っても過言ではない。被害の実態から学ばなければ、地震災害は何度でも繰り返されることになる。

 熊本地震については、多くの建築専門家が現地に入り、被害調査・分析を重ねている。国土交通省は5月26日、「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会」を開催。夏ごろをめどに検討結果をまとめる方針を打ち出した。基準見直しに注目が集まるが、生かされた教訓、生かされなかった教訓は何かという視点で分析し、建築・住宅の明暗を分けた条件を探ることが、日本の建築物の耐震性向上に欠かせないはずだ。


6月14日に発売した「検証 熊本大地震」の表紙(資料:日経アーキテクチュア)
6月14日に発売した「検証 熊本大地震」の表紙(資料:日経アーキテクチュア)
[画像のクリックで拡大表示]

 日経BP社は6月14日、「検証 熊本大地震」と題するムックを発売した。日経アーキテクチュア、日経ホームビルダー、日経コンストラクションの3誌の熊本地震共同取材班による現地取材の結果を中心にまとめたもので、建築、住宅、土木の被害状況を分析している。併せて、阪神・淡路大震災や新潟県中越地震、東日本大震災、台湾南部地震など過去に報じた国内外9つの大地震も振り返っている。興味をお持ちの方は、お手に取ってご覧いただきたい。