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 現在、設計報酬に関する取材を進めている。そのなかで度々耳にするのが、「設計以外の業務がどんどん増えているが、その報酬を適正に受け取れていない」という声だ。

 例えば行政手続き。確認申請以外に、福祉とまちづくり条例の対応や開発許可など、自治体とやり取りしなければならない手続きは多い。同じ手続きでも、自治体によっては他の自治体と比較にならないほど時間を要することがある。

国土交通省告示15号では、報酬を求めることができる設計以外の業務の例について、「標準外業務」として触れている。しかし、設計者からは「内容が十分でなく、更新が必要だ」という声が上がっている(資料:国土交通省)
国土交通省告示15号では、報酬を求めることができる設計以外の業務の例について、「標準外業務」として触れている。しかし、設計者からは「内容が十分でなく、更新が必要だ」という声が上がっている(資料:国土交通省)
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 分譲マンションはもちろん、最近は戸建て住宅でも敷地の近隣住民に説明を求められることが増えている。1回ならまだしも、近隣住民が納得するまで何度も説明会が開催されることも珍しくない。

 分譲マンションでは、パンフレットに掲載した図面の確認や、内覧会での説明を依頼されることがある。ある設計者は、「こうした業務を設計者のサービスと考えている発注者もいるので、報酬を請求してよいのか迷うことがある」と打ち明ける。

 さらにCASBEE(建築環境総合性能評価)の申請、公共建築では一般市民向けのワークショップなど、設計以外の業務量は年々増える一方だ。しかし、その取り扱いは明確でなく、利益が出ないどころか人件費すら回収できない例もあるようだ。

 こうした設計以外の業務の報酬を取りはぐれないようにするためには、少なくとも報酬を受け取る業務内容や報酬の算定方法について、発注者にきちんと説明しておく必要がありそうだ。

 さて、設計者の皆さんはこうした「設計外業務」の報酬を、きちんと受け取れているだろうか。

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