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該当者なしが多かった善行賞

峯尾氏が担当している最終処分場の建設現場で2015年9月に起こった法面崩壊の状況。崩壊の前兆に気付いて、事前に作業員を退避させることができた(写真:西松建設)
峯尾氏が担当している最終処分場の建設現場で2015年9月に起こった法面崩壊の状況。崩壊の前兆に気付いて、事前に作業員を退避させることができた(写真:西松建設)
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 厚労省の善行賞が筆者にとって初耳であったのは、必ずしも不勉強のせいではなかった。同省安全課によると、以前からある賞だが該当者なしの年度が多く、授与は恐らく今年度が初めてだという。

 同時に授与するそのほかの個人を対象とした賞は、功労賞、功績賞と安全衛生推進賞だ。対象者の要件を見ると「長年」や「指導的立場」といった言葉が目立ち、基本的に管理職やベテラン技術者に対する賞であることが分かる。

 善行賞は作業現場での人命救助という行為そのものが対象だ。これまで受賞者がいなかったか途絶えていたのは、そのような行為を誰もしなかったからというよりは、なかなか表面化しなかったからだろう。

 そうしたなかで西松建設の峯尾氏の事例が本誌の報道をきっかけに表に出て、受賞に至った。工事現場では同氏以外にも様々な若手技術者が何らかの「善行」で活躍している。本誌は若手列伝でそのような若手を紹介している。
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