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自治体の費用負担などに課題残る

京葉線の上り高架線と、地上から高架の海浜幕張駅へと続く下り線(写真:大野雅人)
京葉線の上り高架線と、地上から高架の海浜幕張駅へと続く下り線(写真:大野雅人)
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京葉線の上り高架線と地上を結ぶ連絡線の一部。現在は線路が敷かれていない(写真:大野雅人)
京葉線の上り高架線と地上を結ぶ連絡線の一部。現在は線路が敷かれていない(写真:大野雅人)
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 京葉車両センター付近に新駅を設置する構想は、約30年前からあった。県企業庁は、幕張新都心エリアに企業を誘致し、浜田川の東側、海浜幕張駅を中心としたエリアに企業が集まったが、浜田川西側は、空き地が残っていた。

 県企業庁は1991年、JR東日本に新駅設置を要請。JR東は、新駅用の土地確保、設置費用の全額負担の2つの条件を満たせば設置を了承すると回答していた。

 2013年には、イオンモール幕張新都心が浜田川西側に進出。現在、同モールのバス・タクシーのりばとロータリーは、新駅を想定して設置した。ロータリーなどの土地は、もともと企業庁が埋め立てた部分で、現在は千葉市が保有している。

 新駅・自由通路の設置へは、設計に2年をかけ、3年目を目途に事業認可へ向けた調整、6~7年目に供用開始を想定している。

 16年1月から測量・地質調査、同年5月から基本調査を進め、事業費約180億円、工期約6~7年を見込む新駅・自由通路計画。関係自治体や企業によるこの「請願駅」は、費用負担の割合やJR側の優先度合いなど、実現に向けた課題が残る。