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不動産市場に迫る新型コロナの激震

2020年4月号

2020/03/18

 わずか0.0002mmに満たないウイルスに世界が翻弄されています。株価は暴落。不動産市場においても、売買取引の中止や移転計画の見直し、賃料の減額要求といった話が聞こえ始めました。市場の先行きは急速に不透明になりつつあります。日経不動産マーケット情報2020年4月号では緊急企画として、新型コロナウイルスが市場に与える影響をまとめました。併せてウェブサイトで連載をスタート。まず5回の配信を予定していますが、以後も刻々と変わる市況をつぶさにウオッチし、最新の情報を随時お届けしてまいります。

 新築の大型オフィスビルについては、足元の影響は限定的です。4月号では、2018年4月~2021年4月完成の新築ビル52棟について稼働率・内定率を調べましたが、実に41棟が満室。稼働率は平均96%となりました。大型ビルに移るテナントは企業規模が比較的大きく、移転プロジェクトはそれだけ長期に及びます。新型コロナのような突発的なイベントでは計画変更が難しいという側面があります。ただ問題解決に手間取り、経済活動の停滞が長引けば、その影響が徐々に表面化する可能性があります。なお記事では、個別ビルのテナント決定状況をグラフにしていますので、ご確認ください。

 ここ数年、世界で大きなうねりとなっているのがESG(環境・社会・企業統治)投資です。不動産においては収益との連関が必ずしも明確ではないため、冷ややかな目もありますが、REITや大手企業を中心にESGへの取り組みが拡大しているのは事実。例えば上場REITでは、環境配慮型案件への資金利用を前提とする「グリーンボンド」の発行が相次ぎ、調達額は累計で1500億円に及びます。4月号ではこうした動きを解説しましたので、ぜひご覧ください。

 売買レポートは、ゴールドマン・サックスが980億円で取得した横浜・みなとみらいの大型オフィスや、三菱地所が大手町のビルを998億円でノルウェー政府年金基金などに売却した事例、マレーシア企業が490億円で売却したフォーシーズンズホテル&ホテルレジデンス京都など、記事25本を収録しました。これらを含む取引事例111件を一覧表にまとめています。

三上 一大日経不動産マーケット情報

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