日経不動産マーケット情報トップ編集部発「ここだけの話」 > 記事(前のページ)

賃料が入札で決まる「超貸し手市場」

2006/06/02

 6月から、サッカーのワールドカップがドイツで開幕する。現地で観戦する予定だ。先日、ドイツのホテルを予約するために旅行会社を訪れた。目当てのホテルの宿泊料を確認してもらったところ、価格は決まっていないという。予約すれば、後日、ホテルから宿泊料を通知してくるらしい。そこで、いったん予約だけしておいて、宿泊料が思いのほか高過ぎたらキャンセルしようと考えた。

 しかし、「予約をキャンセルすると、キャンセル料を支払わなければなりません」と言われた。キャンセル料は、全泊分の宿泊料と同額だ。これでは、お金をいくら取られるやら、怖くて予約できない。結局、海外ホテルを予約できるウェブサイトを通じて、宿泊料があらかじめわかっているホテルを確保した。

 それにしても、宿泊料を明らかにせず、まともにキャンセルできないとは、ドイツのホテルがいかに「超貸し手市場」になっているかがわかる。「貸し手市場」といえば、東京の賃貸オフィスもそうだ。さすがに、「賃料は決まっていません。契約すれば教えますが、解約はできませんよ」などというケースはないだろう。ただ、貸し手市場ならではの、極端な事例が起きている。

 先日、渋谷区内にある賃貸オフィスビルが、賃料を入札にかけてテナントを募集した。これまでは、1坪あたりの成約価格が共益費込み3万5000円の水準にあったビルだ。入札には4社が参加して、1社が4万円台前半の賃料で競り落としたといううわさだ。募集した床面積が小さかったこともあって入札が成立したのだろうが、「これほどまでにオフィス床がひっ迫しているのか」と少々、驚かされた。

(徳永 太郎)

日経不動産マーケット情報

ページの先頭へ

日経不動産マーケット情報トップ編集部発「ここだけの話」 > 記事(前のページ)