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ビルの天井高は10年間で10cm高くなる

2004/12/03

 新築オフィスビルの天井高の水準は、10年間で10cm高くなる傾向があるそうだ。こんな話を聞いて、手元の資料で天井高の変化をざっと調べてみた。

 荒っぽいまとめ方だが、1960年代、70年代に竣工したビルの天井高は2500mmと2600mmが多い。80年代になっても、この水準はあまり変わらないが、90年代になると2700mmのビルが一気に増えてくる。もはや2700mmはスタンダードとなり、2800mmのビルもそれに匹敵するほど多くなっている。最近は2900mmのビルもちらほら出てきた。確かに10年間で10cmずつ高くなっていた。

 天井高以外のスペックの傾向も調べてみた。コンセント電気容量はいま、60~70VA/m2が多い。60VA/m2以上のビルが目立つようになるのは、90年代の後半からだ。OAフロアは100mmが主流だ。これも90年代のビルから始まっている。80年代後半のバブル経済期に完成したビルのスペックは、それ以前のビルとあまり変わらない。

 スペックに関して、ある大手不動産会社の取り組みが目立っている。ここ数年に開発したビルが、他の新築ビルに比べてスペックがかなり高いのだ。大規模ビルに限った話ではなく、延べ床面積が1万m2を下回るビルでさえ、基準階の天井高2800mm、電気容量85VA/m2のうえ、非常用発電機まで装備している。

 スペックを高くすれば、そのままテナント満足度が上がるほど、ビル経営は簡単ではない。躯体や設備の数値競争をあおるつもりもない。この不動産会社のビルをオーバースペックと見る向きがあるのも事実だ。ただ、別の会社のテナント営業担当者は「10年後、20年後にスタンダードになっている可能性もある」と話していた。

(徳永 太郎)

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