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【行政処分】ダヴィンチ・セレクトに証券取引等監視委員会が処分勧告、鑑定評価取得の手続き不備で

2007/02/14

ダヴィンチ新橋620
ダヴィンチ新橋620
各物件の鑑定評価への影響(図表をクリックすると拡大表示します)
各物件の鑑定評価への影響(図表をクリックすると拡大表示します)

 証券取引等監視委員会は2月14日、REIT(不動産投資信託)のDAオフィス投資法人の運用会社であるダヴィンチ・セレクト(本社:中央区)に対して、行政処分を行うよう内閣総理大臣と金融庁長官に勧告した。不動産取得時に鑑定会社に適切な資料を提示せず、過大に算定された鑑定評価額を基に投資法人の資産取得を行っていたことが善管注意義務に違反したとみなした。


 証券取引等監視委員会は次の三つの事例について、評価手続きに不備があったと指摘した。

1)収入とすることができない敷金償却収入などの計上
 取得予定物件において、前所有者の敷金償却収入(テナントの敷金のうち返還不要のもの)や投資法人の収入にならない自動販売機の設置料を、物件の収入であるかのように誤認させる情報を鑑定会社に提出した。

2)過大収入および過少費用の申告
 取得予定物件において、投資法人が受け取る水道光熱費や、投資法人が支出する建物維持管理費などについて、最新のデータを鑑定会社に提出することを失念したため、古い時点の実績値に基づいた鑑定評価額で物件を取得した。

3)フリーレントを反映しない収入の過大計上
 取得予定物件において、テナントとの間にフリーレント期間があることを鑑定会社に告げなかった。

 ダヴィンチ・セレクトは、証券取引等監視委員会の検査結果を受けて、違反事例として指摘された物件名を明らかにした。同社が適切なデータで再計算したところ、違反を指摘された5物件のうち2物件が鑑定評価額に影響が出た。具体的な物件名と、ダヴィンチ・セレクトの再計算による鑑定評価額の変化は以下の通りだ。このうち、ダヴィンチ新橋620は2006年12月に売却済みだ。

 (物件名称=取得時の評価額→再計算による価格)
・ダヴィンチ銀座=141億円→鑑定評価に影響なし
・ダヴィンチ新橋620=6億6000万円→6億800万円(差額5200万円)
・ダヴィンチ新橋510=20億8000万円→19億9000万円(差額9000万円)
・ダヴィンチ新横浜131=20億8000万円→鑑定評価に影響なし
・ダヴィンチ築地616=24億4000万円→鑑定評価に影響なし


 ダヴィンチ・セレクトは鑑定評価を依頼する際のチェック体制を構築する予定で、具体的な内容は監督官庁と協議のうえで後日、公表する。

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