日経エレクトロニクス
本誌のデジタル版(HTML)
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日経エレクトロニクス 2020年10月号
製造現場やプロスポーツといった「B to B」用途に限られたUWBがスマートフォンでの採用を機に、「B to C」用途にも広がりそうだ。UWBによる高精度測位が、自動車の次世代デジタルキーのほか、離れた位置からの非接触決済、家電連携など、多岐にわたる用途に向く。かつて無線の「革命児」と呼ばれたUW…
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日経エレクトロニクス 2020年9月号
低空飛行だった日本の風力発電がついに躍進し、桁違いの事業計画ラッシュが起こっている。約5年で積みあがった事業計画は「陸上」と「海(洋)上」合わせて約30GW。1990年からの累積導入量約4GWの7倍超に上る。風況の良い場所、例えば東北地方の日本海側沿岸などは巨大計画同士の激しい争奪戦になっている。
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日経エレクトロニクス 2020年8月号
2次元から3次元へ─。電子機器で再生される音の世界が今、大きく変わろうとしている。けん引役は、少ないスピーカーで立体的な音を響かせる「カジュアル3Dオーディオ」である。既にスマートフォンやタブレット端末、テレビなどで配備が完了し、オンライン配信環境も整いつつある。この先には、映像と音で周囲の空間を…
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日経エレクトロニクス 2020年7月号
コロナ禍に伴う「ステイホーム」や「シェルター・イン・プレイス」と呼ばれる外出制限措置により、米国の日常生活は大きく変わった。仕事や学習、健康管理、娯楽、買い物など、ほぼすべてを自宅で済ますようになった。新興企業を中心に、こうした米国の新日常を支える技術の提案が盛んになっている。小売りや物流でも非接…
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日経エレクトロニクス 2020年6月号
電子スピンの集団、つまり磁化の向きで情報を記録するMRAMがいよいよ実用化時期を迎えている。混載用フラッシュメモリー(eFlash)や揮発性のSRAM、DRAMの代替が当初のターゲットだ。最大のインパクトは、1/100から1/1000という異次元の消費電力低減効果。今後のコンピューター、特にIoT…
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日経エレクトロニクス 2020年5月号
東京に住み、ニューヨークで働き、ロンドンで学ぶ─。自分の分身、つまり「アバター」となるロボットを使えば、こういった生活を好きな場所に住みながら送れるようになる。人がロボットを通して得た体験と、実際にその場に行った生身の体験が等価になる近未来には、仕事や教育、趣味など日常生活の多くで“距離"は消える…
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日経エレクトロニクス 2020年4月号
5Gは新規事業の勃興を促すだけでなく、既存の事業や機器にも大きな変革を迫る。そこではゲームのルールが変わり、今日までの勝者が明日の敗者になりかねない。例えば、現在最強のIntelのパソコン向けプロセッサーやHuaweiのインフラ事業は大きな曲がり角に差し掛かっている。
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日経エレクトロニクス 2020年3月号
電動の小型垂直着陸機、「空飛ぶクルマ」。新興企業のみならず、2023年頃の実用化に向けBellや、Airbusなど航空機の老舗が本気になって取り組み始めた。トヨタ自動車やHyundai Motorなども参戦を表明。その裏にいるのがUberだ。Uber対応の勢力も育ちつつある。
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日経エレクトロニクス 2020年2月号
技術で未来をどこまで語れるか─節目の2020年を迎えるに当たり、日経エレクトロニクスは今年を展望し、2030年を先見する特集を企画した。ディスプレー、5G/beyond 5G/6G、HDD、実装、ロボット、VR/AR、電池、半導体、AIの9分野(キーワード)における未来技術動向を専門記者が解説する…
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日経エレクトロニクス 2020年1月号
「USB4」の仕様が2019年8月に策定された。USB 3.0の仕様が決まった2008年から数えると、実に11年ぶりとなる大幅なアップデートである。USB4の登場で、さまざまな規格による主導権争いに終止符が打たれようとしている。裏には、乱立するインターフェースを統一したいという米Appleの意図が…
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日経エレクトロニクス 2019年12月号
自動車メーカーが進めるEV化で、モーターの開発競争が激化している。競争軸は、小型・軽量・高効率に加え、コストとノイズ・振動の大幅な低減だ。ただし単体よりも、制御用電子回路のインバーターやギアなどの機構部と統合した「イーアクスル」と呼ばれる機電一体モジュールでの競争が進む。イーアクスルの開発では、電…
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日経エレクトロニクス 2019年11月号
AR/VRのヘッドセットがテレビやスマホに取って代わる未来が見えてきた。既存のテレビが「視る」だけ、スマホが「つなぐ」だけなのに対し、AR/VRは時間と空間を超える「体験」ができる点で底なしの潜在力を秘める。GAFMや大手テレビ局が、AR/VRを次世代のコミュニケーション手段やコンテンツ表示技術と…
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日経エレクトロニクス 2019年10月号
低損失で高耐圧、冷却装置や受動部品を小型・安価にする─。SiCやGaNといった新型パワー半導体が、その特徴を強みにEV(電気自動車)や電車、産業機器、家電などの市場に入り始めた。しかし既存のSiパワー半導体の競争力は依然として高く、新型への世代交代が一気に進む気配はない。新型はSiとの長期戦に臨み…
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日経エレクトロニクス 2019年9月号
語学の勉強をしなくても世界の人々と意思疎通できる時代がやってきた。人工知能(AI)を用いたニューラル機械翻訳(NMT)技術が猛烈な勢いで発展しているからだ。言葉の壁は大幅に低くなった。翻訳業界は再編が始まった。街中では自動翻訳機が急増中で、観光業界や店舗、運輸、病院などに普及し始めた。将来的には自…
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日経エレクトロニクス 2019年8月号
音声合成技術の用途が拡大している。音声が持つ力で製品やサービスの価値を高めようとする企業が増えているのだ。さらに、音声そのものや合成エンジンを流通させるプラットフォームビジネスも登場してきた。そのような状況を見据えて、音声の持ち主の権利を確立しようとする動きも出ている。
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日経エレクトロニクス 2019年7月号
国内の大学が産業界とのパイプ作りに躍起になっている。文科省から受ける公費が減り続け、収入源を企業に求めているためだ。企業も研究開発の効率化や、将来の成長源の創出、AI(人工知能)技術者の確保のため、大学の力をこれまで以上に必要としている。大学と企業の取り組みは、既存の共同研究から、経営ビジョンの創…
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日経エレクトロニクス 2019年6月号
約20年前からある、作業支援や歩行支援に使われてきた「アシストスーツ」の市場が急速に拡大している。そのアシスト機能も大幅に高まりつつあり、一部製品は、着るだけで人間を「サイボーグ」にするまでに進化した。こうしたアシストスーツの第2形態、さらにはその先の製品が、今後10年ほどの間に我々の仕事や生活を…
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日経エレクトロニクス 2019年5月号
ロボット産業が大きく変わろうとしている。一握りの企業がバリューチェーン全体を支配する垂直統合型から、多様な企業が自由に参入する水平分業型への転換だ。ロボット開発のハードルを下げる技術が登場したことで、難度が高かったロボットアームでも新規参入が相次いでいる。
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日経エレクトロニクス 2019年4月号
2019年、いよいよ5Gスマートフォンが市場に登場する。ユーザーは数Gビット/秒の高速データサービスを手軽に享受できるようになる。しかし5G時代にスマホは、リッチコンテンツを提供するだけの機器ではなくなる。人や機械に溶け込み協調しながら働く、姿の見えない“スマホ”にも化ける。5Gがモバイル機器の歴…
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日経エレクトロニクス 2019年3月号
世界の「電気自動車(EV)シフト」に押されて風前の灯だという見方もあった燃料電池車(FCV)。実際には、特定の用途で市場が急激に立ち上がりつつあり、慌てた日本のメーカーが後追いする事態になっている。今後、どのような用途で実用化が進む可能性が高いのか。